親と引き離されない権利

昨年の11月の話になりますが・・・
ユニセフのwebサイトで「子どもの権利条約20年」特集ページが設置されていて、
「あなたにとって、一番大切な権利は何ですか?」という質問のワンクリック投票が行われていました。
その後、すっかり忘れてしまっていたのですが、昨年末の12月27日に結果が公表されていました。

http://www.unicef.or.jp/osirase/back2010/1012_15.htm

「こども」と「おとな」の総計で最も多かったのが第6条の「生きる権利」でした。
ユニセフの発表によると、世界の5歳未満の子どもの死亡数が年間約810万人にまで削減された、とあります。
それでも、年間810万もいるのか、と思うと本当に心が痛みます。

「こども」の集計結果で2番目に多かったのは第2条の「差別の禁止」でした。
子どもたちのコメントで
「差別をすることで、人々の心の傷を負ってしまって、自殺や事件につながってしまうから」
という声が寄せられていました。
差別によって生れた憎悪の連鎖をどう止めるか?
もっと大人は真剣に考えなければならないと思います。

そして「おとな」の集計結果で2番目に多かったのは、
数値化されていないので判別できないのですが、
「子どもに最も良いことを」(第3条)
「親と引き離されない権利」(第9条)
「教育を受ける権利」(第28条)
がそれぞれ8から9パーセントだったということです。
「親と引き離されない権利」(第9条)は「こども」の集計でも3番目に多かったのではないかと推測できます。

「こども」と「おとな」の円グラフを比較してみるとわかりますが、
実は「こども」の割合の方が多いんですね。
ということは・・・
「あなたにとって、一番大切な権利は何ですか?」との質問に
「親と引き離されない権利」(第9条)と答えた「こども」の割合は1割を超えているのだと思います。

すべての大人は、「こども」が選んだこれらの結果を重く受け止めてください。