子どもを大切にしない日本

おはようございます。FMAです。昨年12月30日の夜、埼玉県朝霞市のアパートで火事があり、2歳男児が焼死するという事件がありました。この男児の母親は、朝5時から自宅に食べ物を置いて2歳男児を置き去りにしたまま友人とスノーボードに出かけており、保護責任者遺棄の疑いで書類送検されたのだそうです(↓を参照)。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070220-00000019-san-soci


この母親は、「子供ができてから世話にかかりきりで、1日くらい大丈夫だろうという安易さがあった。子供に申し訳ないことをした」と言っているそうです。ラジオ番組などでは、親はもっと子どもの面倒を見るべきだ、この母親はあまりに自己本位だ、と非難する声が圧倒的でした。私は、親一人、子一人では、親も疲れてしまうだろうから、時には気休めも必要かと思います。せめて、一日飛び込みでも子どもの面倒を見てくれるような施設があれば、と思いました。


ですが、産経新聞の報道によると、この母親は夫と別居中で、スノーボードに一緒に行った友人というのは、男性だというのです。夫との別居の理由が何のかはわかりません。


ですが、私に言わせれば、この可哀想な2歳の男の子の短い人生は、この別居中の夫が止めてしまったようなものです。まさに、養育親だけが監護責任を負うという民法766条の不備が原因です


現行の民法766条のもとでは、この火事の責任は母親にだけあります。焼死した男児の父親に保護責任者遺棄を問うことはできません。しかしながら、この夫がこの2歳の子どもの面倒を一日見てくれていれば、この男の子は死なずにすんだのです。


生きていれば、立派な社会人に成長したことでしょう。少子高齢化に苦しむ日本がどうして子どもを簡単に死に至らせしめてしまうのでしょうか?


日本では、子どもの面倒を見ない母親が悪い、母親が悪い、と大騒ぎして終わりです。その陰で、この焼死した男の子の父親は、責任を問われることもなく、無傷でぬくぬくと生き続けるのです。


日本では、子どもを大切に育てるのにはどうしたら良いのか、という視点が、どうして出てこないのでしょうか? 子どもには選挙権が無く、社会に対して何の意思表明もできないからでしょうか? そして、大人のエゴのために、どんどん子どもの命が奪われていくのです。


http://plaza.rakuten.co.jp/paintbox/diary/200702200001/