コリン・ジョーンズと裁判所への外圧

最近一部で話題の(?)、コリン P.A. ジョーンズの「子どもの連れ去り問題」を入手しました。サブタイトルの「日本の司法が親子を引き裂く」がなかなか良いですね。一部チラ見した程度なので、読み終わったらまた感想など書かせて頂きます。


こと、子どもの人権や面会交流のことに関して言えば、日本の家庭裁判所は正に暗黒の地と呼ぶにふさわしい場所だと思います。そして今は私たちにとっては暗黒時代と言ったところでしょうか?


これは私の個人的な感想ですが、今の司法の現場は一昔前の医療現場と似ているような気がします。今でこそEvidence based medicineと言う言葉やInformed concentと言う言葉が一般的になり、まだ改善の余地があるとは言え、医療者と患者さんの対等な立場でのやり取りが行われ、また行われる医療にも独断・独善を廃した根拠に基づく行為が行われるようになりました。


さて、子どもの人権や面会交流に絞って家裁に目を向けるとどうでしょうか? なんの理論的根拠もなく離婚となれば母親に親権を自動的に与える裁判官、判決となれば面会交流について詳細は盛り込めないからと和解を強制する裁判官。児童虐待があっても、「子どもが大怪我をするか死なない限り、裁判所は何もしない」と言い放ち実行する裁判官。彼等の行動は実際には「子どもの福祉・権利」などと言った発想は欠落しています。


これは昔の理論的根拠に欠けた医療を行い、自分の独善で患者に医療行為を押しつけていた医師と大差がないのではないでしょうか? 唯一存在する大きな差は、医師には第三者の監視の目があり、独善を是正すべく外圧が働く余地があったことでしょう。今の裁判官には監視の目はなく、このような非人道的かつ非論理的行動をはたらいても、それを是正する外圧が排除された世界にいます。


ここに来てやっと家庭裁判所の裁判官の怠慢や独善について、ジョーンズ氏や昨今のアメリカ・フランスからの正に外圧が掛かり、日本政府も重い腰を上げる様子を見せ始めています。